「エンジンオイルの粘度の選び方がわからない」「10W-40って何のマーク?」「粘度によってバイクの性能に変化があるの?」といった疑問をもつ方も多いのではないでしょうか?
バイクを購入して間もない方や、バイクのエンジンオイルを自分で交換したことのない方なら、粘度やマークについて知らないのは当然です。しかし、自分で交換する必要があるなら、理解しておく必要があるでしょう。
この記事では、バイク用エンジンオイルの規格の見方や種類について紹介します。どのオイルを選べばいいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。乗っているバイクにぴったりのエンジンオイルを見つけましょう。
目次
エンジンオイル粘度の見方
オイルを選ぶときには、「10W-40」や「20W-50」といった表記を頼りにしましょう。この表記はエンジンオイルの粘度を表しています。ハイフンを挟んで前半が低温粘度を、後半が高温粘度の表記です。
- 低温粘度
- 高温粘度
粘度表記の数字にはどのような意味があるのか、解説していきます。
低温粘度
前半が低温時の粘度である低温粘度を表しています。エンジンをかけてすぐは、エンジンが温まらないため、エンジンオイルの温度も低い状態です。オイルが低温のときは粘りが強いとエンジンを動かしにくくなります。
つまり、低温粘度は「どの程度の外気温で使用できるのか」を表しています。「10W-40」の場合は、-25度まで対応しているエンジンオイルです。どの粘度分類でどの程度の温度まで耐えられるかは以下の通りです。
外気温 | -35度 | -30度 | -25度 | -20 | -15 | -10 |
粘度分類 | 0W | 5W | 10W | 15W | 20W | 25W |
低粘度指数が高いものほど、エンジンオイルはやわらかく、始動性や燃費の向上が期待できます。
高温粘度
粘度表記の後半は、高温粘度を表します。エンジンオイルが高温のときは、サラサラ過ぎると金属がぶつかりやすくなります。硬ければいいわけでも、柔らかければいいわけでもありません。
つまり、高温粘度は「どのくらい油膜が切れないか」を表しています。外の気温ではなく、エンジンオイルが100度になったときにどのくらい粘度があるかがチェックできます。粘度を表記している後半の数字が大きいほど粘度が高く、熱に強いエンジンオイルだとわかるでしょう。
エンジンオイルの選び方
バイクのエンジンオイルを交換するときに、どのオイルを選べばいいのか分からないという方は大勢います。エンジンオイルを選ぶときは以下の2つを基準にすると、最適な商品が見つかるでしょう。
- メーカー推奨品を選ぶ
- 季節によって選ぶ
それぞれ解説します。
メーカー推奨品を選ぶ
基本的には、メーカーが推奨している商品を選ぶようにしましょう。バイクのメーカーの公式ページに純正オイルが載っているため、純正オイルの粘度を参考にしてください。
しかし、古いバイクで金属疲労が大きくなっている場合は、粘度の高いものをあえて選ぶのがおすすめです。バイクの中で金属同士がぶつかりにくくなり、保護する効果が期待できます。
季節によって選ぶ
バイクのエンジンオイルは、交換が不要なマルチグレードオイルが主流です。よほどの寒冷地でなければ、エンジンオイルを交換しなくても走れます。
ただし、愛車に入れているオイルの劣化を防ぎたいなら、冬には低温粘度が低いオイルを、夏には高温粘度が高いエンジンオイルが狙い目です。夏は外気温が高く、エンジン回りも灼熱に変わります。加速力の低下や燃費の悪化を防ぐために、季節で交換するライダーもいます。
Q&Aベースオイルのおすすめは?
エンジンオイルのベースは、使い方によって選ぶのがおすすめです。ベースオイルには鉱物油・化学合成油・部分合成油があります。
旧車に乗っている場合や通勤中に使用している方は、鉱物油が適しています。たまにツーリングする方なら、部分合成油でも十分です。一方で、サーキットやスポーツバイクを乗り回したい方は、化学合成油が向いています。迷ったときは、メーカーの純正指定オイルをチョイスしましょう。
それぞれのより詳しい比較は以下の記事で紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
鉱物油とはどのようなエンジンオイル?ほかのベースオイルと比較!
まとめ|エンジンオイルの粘度を選んで快適ツーリング
この記事では、バイクのエンジンオイルの粘度には気温や油温が関係していることを解説しました。エンジンオイルの粘度は前半が低温粘度、後半が高温粘度を表します。
基本的にはメーカーの推奨している粘度のものに交換するとよいでしょう。しかし、季節によって粘度を変えるのもおすすめです。外気温を考慮して粘度を変えると、性能が上がります。定期的にエンジンオイルを交換して、快適なツーリングを楽しんでください。