潤滑油

オイルの「潤滑」とは?機械をスムーズに動かす正しい方法やポイントを解説

「オイルの潤滑って何だろう」「機械をスムーズに動かすための方法が知りたい」と思っている方は多いのではないでしょうか。オイルによる潤滑とは、機械をスムーズに動かすために欠かせないものです。

この記事では、オイルによって潤滑させる方法を解説します。グリス潤滑との違いやポイントについても紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

オイルで潤滑性を上げることで得られる効果

オイルによる潤滑とは、機械をスムーズに動かすためにオイルを使用することです。専用の潤滑油を使用すれば機械に良いメンテナンスを施せるでしょう。オイルを使用して潤滑性を上げることで得られる効果は以下のとおりです。

  • 摩耗や摩擦が低減できる
  • 摩擦熱を排出し冷却できる
  • 防錆や防塵効果がある

それぞれ見ていきましょう。

摩耗や摩擦が低減できる

部品は固体同士の接触のため、発生する摩擦力が大きくなりがちです。そのため機械の部品同士が接触すると、摩耗や摩擦により部品が傷つきます。摩耗や摩擦が進めば、部品の変形や損傷につながる場合もあり、破損した際は修理に多額の費用がかかる可能性もあるでしょう。

このような摩擦による問題を解決するために、潤滑油が必要不可欠なのです。潤滑油によって部品間の摩擦を抑えれば、部品の変形や損傷を防ぎ、より長く機械を使用できるメリットがあります。部品の寿命が延びれば、機械の保全や修理するコストを削減できるでしょう。

摩擦熱を排出し冷却できる

潤滑油がない場合、機械を動かすと摩擦とともに摩擦熱が発生してしまいます。摩擦熱が発生すると、金属が変形し劣化してしまうだけでなく、機械をスムーズに動かせません。

摩擦熱へ対処するためにも、潤滑油が使われています。潤滑油には蓄積されてしまった熱を冷ます効果があるのです。

摩擦は、火を灯すために利用されるほど、高い熱を発生させます。摩擦熱を効果的に排出するには、よく冷えた油を継続的に供給しましょう。

防錆や防塵効果がある

機械の部品として多く使われる金属は、酸素や水分に接触すると錆が生じたり、塵が付着しがちです。錆や塵は部品の劣化を早める要素となるため、対処しなくてはなりません。

錆や塵を防ぐには、金属部分に油膜を作るのが効果的です。潤滑油を使えば、油膜を作れるため、錆びにくくしたり腐食しにくくする効果が期待できます。

特に、カルボン酸やスルホネート、リン酸塩といった成分は錆の発生を防止する成分です。錆が気になる場合は活用しましょう。加えて、潤滑油を供給し続けると、塵やゴミが停滞しにくくなります。機械内の汚れを除去するのにも効果的です。

オイルを使用する際に確認しておきたいポイント

オイルを使用する前に以下のことを押さえておきましょう。

  • 用途に合わせて潤滑油を選ぶ
  • 漏れないように事前チェックを行う
  • 劣化しないように対策をする

詳しく解説していきます。

用途に合わせて潤滑油を選ぶ

潤滑させるために使用するオイルは、用途に合わせて選ぶことが重要です。例えば、チェーン部分に使用するならチェーンオイル、ギヤに使用したいならギヤ油など用途に合ったものを選びましょう。

なぜなら、用途によって、粘度や成分が異なるためです。性能が高まる潤滑油を選ぶためには、機械について事前に把握する必要があります。

中外油化学工業株式会社では、自動車潤滑油や工業用潤滑油などの製造および販売をしています。適切な油がわからない場合は、ぜひご相談ください。

漏れないように事前チェックを行う

潤滑油が漏れてしまうと、人体や環境に害を与える可能性があるため、漏れそうな箇所はないか事前にチェックしましょう。例えば、バイクをいじっている最中に使用した潤滑油が道路の側溝から流出すれば、田んぼや川へ流れてしまう可能性があります。

潤滑油を漏らさないためには、潤滑方法はもちろん配管やタンクに不備がないか確認しましょう。特に、配管のつなぎ目がゆるんでいないか、タンクに穴が開いていないか目視してみてください。加えて、潤滑装置全体の点検も行いましょう。

劣化しないように対策をする

潤滑油が劣化してしまうと本来の性能が発揮できなくなるため、対策が必要です。劣化を防ぐためには、水分や空気中の酸素が混入しないように注意しましょう。塵やゴミなどの不純物を入れないようにするのもポイントです。

劣化を防ぐために、添加物が含まれている潤滑油も開発されています。潤滑油は劣化すると、赤黒色に変化する場合があります。目視でも確認できるため、コストをかけずに確認可能です。なお、誘電率を測定する方法や中赤外分光法も効果的です。

オイルの潤滑に関するよくある質問

オイルの潤滑に関するよくある質問について回答します。

  • Q1:オイルによる潤滑とグリス潤滑の違いは?
  • Q2:オイルを選ぶポイントはあるの?

疑問を解決して、オイル選びましょう。

オイルによる潤滑とグリスによる潤滑の違いは?

オイルとグリスの一番大きな違いは形状です。オイルは液体、グリスは半固体になっています。より詳しく知りたい方は、以下のリンクをチェックしてみてください。

グリースと潤滑油の違いは?それぞれを種類ごとに用途も解説

オイルを選ぶポイントはあるの?

オイルを選ぶポイントは、使用する用途に合わせることです。その際には、既存の潤滑油との相性も考えましょう。

元々入れていた潤滑と性能がかけ離れていると成分同士が反応して、より劣化する恐れもあるためです。潤滑油を購入するときに、ベースオイルと添加物の種類を確認しましょう。

まとめ|オイルによる潤滑は機械をスムーズに動かすだけでなく劣化も防ぐ

この記事では、オイルで潤滑性を上げることで得られる効果や正しく行うための方法について解説しました。オイルは機械をスムーズに動かすだけでなく劣化も防いでくれます。用途に合わせて使用しましょう。

また、中外油化学工業株式会社では、自動車潤滑油や工業用潤滑油などの製造および販売をしています。創業70年で培ったノウハウをもとに、お客様と共に歩んでいきます。気になる方は、ぜひお問い合わせください。

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