「オイル交換のとき、どのエンジンオイルを選んでいいかわからない」
「自分の車に合ったエンジンオイルがわからない」
「エンジンオイルの部分合成油って何？」
このような疑問をお持ちではありませんか？
この記事では、部分合成油の特徴を解説しています。併せて部分合成油がエンジンオイルのベースオイルとして最適な理由も解説しています。
エンジンオイル選びに悩んでいる方は、この記事をぜひ参考にしてみてください。
目次
部分合成油とは
部分合成油は、エンジンオイルの「ベースオイル」の一つです。ベースオイルにさまざまな添加物を加えてエンジンオイルが作られています。
「ベースオイル」はエンジンオイル全体の80～90％を占めるため、「ベースオイル」がエンジンオイルの性能を左右するといっても過言ではありません。
そんな「ベースオイル」の一つである部分合成油は、コストパフォーマンスに優れたエンジンオイルです。次章では、部分合成油を含め「ベースオイル」の種類と特徴を解説していきます。
ベースオイルの種類
ベースオイルは大きく分類すると下記の3種類になります。
- 鉱物油
- 化学合成油
- 部分合成油
ベースオイルは精製方法や配合、添加剤によって性能・性質が異なります。
さまざまなタイプのエンジンに最適な性能が求められるエンジンオイル。ベースオイルの特徴を生かして適切に選択すれば、エンジンの性能を最大限に引き出せます。
それぞれのベースオイルの特徴を解説します。
1.鉱物油
鉱物油は、原油を蒸留して精製した最もオーソドックスなオイルです。手間のかかる加工が少ないため、ベースオイルの中で最もリーズナブルなオイルでもあります。
しかし、鉱物油はほかのベースオイルと比べると耐熱性能や酸化に弱く、劣化が早い点がデメリットです。後述する化学合成油と比べると、冷間時のエンジンの始動性や燃費は劣ります。
オイルの性能よりコストパフォーマンス重視で、頻繁にオイル交換をする方におすすめです。
2.化学合成油
化学合成油は、原油を化学分解、合成して分子量を整えたハイスペックなオイルです。冷間時の始動性や耐熱性が高いため、スポーツ走行や高負荷走行に適しています。
酸化に強く、劣化しにくいため、長期間の使用にも耐え、交換スパンが長くても性能の低下がしづらい特徴があります。しかし、高性能ゆえに高価なため、車好きの方やこだわりのある方が使用する場合が多いでしょう。
化学合成油の成分が旧車には合わない場合もあるため注意が必要です。
3.部分合成油
部分合成油は、鉱物油に化学合成油を適切にブレンドした混合オイルです。鉱物油のデメリットである低温始動性、酸化による劣化などを化学合成油をでカバーしています。
部分合成油は、化学合成油の割合が2割以上と決められており、割合を変えて、どのような性能の車にも適合するオールマイティなエンジンオイルを作れます。
オールマイティーな部分合成油ですがデメリットはないのでしょうか？次章では、部分合成油のメリット・デメリットを解説します。
部分合成油のメリット・デメリット
エンジンの性能を引き出し、かつエンジンを保護する役割があるエンジンオイル。エンジンオイルを選ぶとき、各ベースオイルの特徴を踏まえた選択が重要です。
もちろんコストパフォーマンスの良さも欠かせません。性能とコストを考えると部分合成油が最適ではないでしょうか？
部分合成油のメリットとデメリットを理解してエンジンオイル選びに役立てましょう。
部分合成油のメリット
部分合成油のメリットは下記のとおりです。
【部分合成油のメリット】
- 鉱物油より耐熱性や洗浄性などの性能が高い
- 化学合成油よりリーズナブルで汎用性がある
- 化学合成油ほどではないが低温始動性に優れている
- 配合の割合でさまざまなタイプのエンジンに適合する
先述したように部分合成油は、性能と価格のバランスに優れ、車種や性能を選ばないオールマイティーなエンジンオイルです。化学合成油の割合で、いろんな特徴のオイルを作りやすい点もメリットでしょう。
部分合成油のデメリット
部分合成油のデメリットは下記のとおりです。
【部分合成油のデメリット】
- 化学合成油より耐熱性・酸化に弱く劣化しやすい
- 鉱物油より吸湿性が高いため結露しやすい
- 旧車など古い車ではオイル漏れの原因になることも
- 粘度やグレードなどが多すぎて選ぶのに迷う
化学合成油と比べると低温時の始動性や省燃費性など、性能面で劣る点が主なデメリットでしょう。
ハイブリッド車・アイドリングストップ車に適したオイルは？
ハイブリッド車・アイドリングストップ車に適したエンジンオイルは下記のとおりです。
- 低温始動性・ドライスタート性能が良いオイル
- エンジン各部の金属に保護膜を形成しやすいオイル
- 低粘度で回転ロスを軽減できるオイル
ハイブリッド車・アイドリングストップ車は、エンジンのスタート＆ストップを繰り返します。エンジンの稼働時間も短く、エンジンオイル温度も上がりづらいため、高粘度のオイルは不向きです。
もっとも適しているオイルは「化学合成油」ですが、部分合成油でも「0W-20」や「0W-30」なら問題なく使用できます。
まとめ｜エンジンオイルは部分合成油が最適！
エンジンオイルは、どんな車にも合わせやすい部分合成油が最適です。
鉱物油より性能が高く、化学合成油よりリーズナブル。カーショップやホームセンターで迷ったら「部分合成油」を選ぶとよいでしょう。
エンジンの性能や寿命に大きく影響するエンジンオイル。自分の車にあった適切なエンジンオイルを選んでカーライフを楽しみましょう。