潤滑油

エンジンオイル交換で燃費を向上!具体的な理由と3つの選び方を解説

「最近、車の燃費が悪いな」「自分の車の燃費を良くしたい」と感じたなら、それはエンジンオイルが原因かもしれません。しかし、エンジンオイルが車の燃費にどのような影響をもたらすのか、具体的には知らないという方も多いのではないでしょうか?

 

この記事では、エンジンオイルがもつ役割や3つの選び方、オイル以外で燃費に対して影響を与える要素について解説します。

エンジンオイルのさまざまな役割とは?

エンジンオイルにはエンジンの駆動をスムーズにする役割がありますが、それらの機能は、長期使用による酸化・劣化によって失われていきます。

この章では、エンジンオイルがもつ具体的な機能や、長期使用する注意点について紹介します。

エンジンオイル交換が燃費の向上にとって重要な理由

エンジンオイルの定期的な交換は、燃費の維持・向上にとって非常に重要です。エンジンオイルには、次の5つの機能があります。

  • エンジンを稼働を円滑にする「潤滑機能」
  • エンジンの気密性を担保する「気密機能」
  • エンジンが錆びてしまうのを防止「防錆機能」
  • 燃焼後の汚れを除去する「清浄機能」
  • エンジンの発熱を抑える「冷却機能」

以上のように、エンジンオイルには燃費性能の維持・向上に加え、内燃機関の円滑な駆動を手助けする機能が豊富である点が特徴です。

エンジンオイルを変えないと燃費の悪化を招く

エンジンオイルは、燃費・エンジンのスムーズな駆動に役立ちます。しかし、オイルが古くなると潤滑・密閉機能が失われ、エンジン内にオイルの不純物が蓄積されることで、エンジン性能そのものが大幅に落ちて燃費が悪化してしまうのです。

車を運転していて燃費性能が大幅に落ちたと感じたら、エンジンオイルをすべて交換すれば、本来のエンジン性能が取り戻され、燃費性能が改善される可能性が高いでしょう。

エンジンオイルの長期使用はエンジンの故障にもつながる

一度入れたエンジンオイルを長期間に渡って使用していると、酸化して粘度が落ち、十分な潤滑機能と密閉機能が期待できなくなります。

走行中のエンジンは、1,000℃とも2,000℃ともいわれる高温と高圧に常時さらされています。潤滑・密閉機能が酸化によって失われ、ピストンリングやシリンダーなどのエンジン周辺部品が急速な摩耗によって、エンジン故障のリスクが高まってしまうのです。

エンジンオイルで燃費アップ!3つの選び方

エンジンオイルの交換が燃費性能の維持・向上に役立つことは確認しましたが、種類が多くあり、車種や環境によって選ぶべきオイルは異なります。

この章では、3つの選び方を紹介します。

オイルの粘度で選ぶ

それぞれの車種には、推奨されるエンジンオイルの粘度が設けられています。推奨される範囲の粘度のオイルを選ぶことで、本来のエンジン性能を発揮できるのです。

粘度は端的に言えば、オイルには柔らかさ・硬さがあることを意味します。また、粘度は低温時・高温時で変化する場合も。

具体的に、エンジンオイルには「〇W-〇〇」という表記があり、Wの前の左側が低音時の粘度、右側が高温時の粘度を意味しています。

左側に入る数値が低いほど柔らかく、低音の環境でも十分な性能を発揮できることを意味し、右側に入る数値が高いほどエンジン性能をキープ可能です。

ベースオイルの種類で選ぶ

エンジンオイルは、下記のどれかのベースオイルによって精製されています。

  • 全合成油:石油系原料から高度に精製し不純物が少ない。最も高コスト
  • 鉱物油:石油精製で抽出。精製方法が簡素で低コスト
  • 合成油:全合成油と鉱物油を混合。中程度のコスト

全合成油は低温時・高温時におけるパフォーマンスが高い点が特徴です。それぞれのベースオイルによって内容物・添加物が異なるため、混ぜ合わせる際は、同じベースオイルから精製されたオイルを使用するのが基本です。

エンジンオイルの規格で選ぶ

エンジンオイルには、アメリカ石油協会が定める「API」と、国際潤滑油標準化承認委員会が定める「ILSAC」の2種類があります。オイルの用途や燃費性能、特性ごとに等級が定義されており、等級が高いほど高品質で燃費性能が高いことを意味します。

自分の車とエンジンオイルの相性を考慮しながら、等級を参考にしながら最適なオイルを選ぶのがおすすめです。

エンジンオイル以外に燃費に影響を与える要素

エンジンオイル以外にも、車の燃費に影響を与える要素があります。代表的なものには、エンジンフィルターとブローバイガスです。この章では、これらの要素について紹介します。

エンジンフィルター

エンジンフィルターは、エンジン内の添加物や不純物をろ過する機能をもつ部品です。しかし、経年劣化でフィルターとしての機能が果たせなくなると、オイル交換をしても古いオイルと不純物がエンジン内に溜まり、燃費性能が悪化します。

エンジンオイルだけではなく、エンジンフィルターも定期的に交換すれば、エンジン内をクリーンな状態に保ち、燃費性能を維持させられるできるでしょう。

ブローバイガス

ピストンとシリンダーの動作によって生まれるガスを、ブローバイガスと呼びます。主な成分は空気と気化したガソリンです。このガスの増加によって、エンジンオイルを劣化させます。

オイルがタンクのレベルゲージより多いと、ブローバイガスが増加する傾向にあるため、レベルゲージ以下の量にキープしておくことが大切です。

自分の車に合ったエンジンオイルを選んで燃費を維持・向上させていこう

この記事では、エンジンオイルの機能性や燃費性能を落とさないためのオイル交換の重要性、オイルの3つの選び方、オイル以外の要素について解説しました。

エンジンオイルには、燃費性能を維持・向上させ、エンジンの駆動環境を正常に保つ役割があります。ただし、古いオイルを使い回せば、燃費性能が徐々に悪化します。

事前に粘度や等級、ベースオイルをチェックし、自分の車に合ったエンジンオイルを選んで、燃費性能を維持・向上させていきましょう。

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