潤滑油

フラッシングオイルの使い方と注意点を解説!選び方や効果も紹介

フラッシングオイルはエンジン内部を洗浄する作用がありますが、使い方を知っている方は少ないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、フラッシングオイルの使い方を解説します。合わせてエンジンフラッシング自体に意味があるかどうかや、注意点もお伝えします。

あなたの車に洗浄が必要かどうか見極めるために、ぜひ最後までご覧ください。

フラッシングオイルはどのように使う?

まずはフラッシングオイルの使い方を説明します。以下の6ステップで洗浄できるため、ぜひ試してみてください。

  1. ドレンボルトを外してエンジンオイルを抜く
  2. ドレンボルトを締める
  3. フラッシングオイルを入れてアイドリングする
  4. ドレンボルトを外してフラッシングオイルを抜く
  5. ドレンボルトを締める
  6. 新しいエンジンオイルを入れる

使用する際はエンジンオイルも入れ替える必要があるため、オイル交換と同時に行います。

なぜ同時に交換する必要があるのでしょうか。それは、エンジン内部を綺麗にするためです。フラッシングオイルによってエンジン内部の汚れを浮かし、汚れとともに流すために抜く必要があるのです。

エンジン内部が汚れると車に悪影響が及ぶ

エンジン内部が汚れると、車にさまざまな悪影響を及ぼします。

例えば、燃費が悪くなったりエンジンがかかりにくくなったりします。ほかにも、アイドリングが不安定になったり、エンジン音が大きくなったりするケースも。

そのためエンジン内部を綺麗にするのです。エンジン内部を掃除する作業をエンジンフラッシングといいます。

エンジン内部は徐々に汚れる|汚れる原因とは?

エンジン内部が汚れる原因には、オイルの燃えカスや金属粉が溜まることが挙げられます。エンジンを動かす度に、どうしても汚れの原因となる燃えカスや金属粉が発生するのです。これらが蓄積すると、エンジン内部は徐々に汚れていきます。

エンジンオイル自体もエンジンを綺麗に保つ役割がありますが、劣化すれば洗浄機能が徐々に失われます。

また、汚れを取り除くためにオイルフィルターが設けられています。しかしオイルフィルターでは取り除ききれない細かい汚れが溜まったり、詰まったりすると、エンジン内部が汚れるのです。

フラッシング時の4つの注意点

フラッシングオイルを使う時には以下の注意点があります。

  • 残ったオイルが混ざる
  • 落とした汚れが詰まりの原因になる
  • エンジンオイルがにじんでくる
  • フィルター交換が必要になる

実際に行う前に確認しておきましょう。

残ったオイルが混ざる

先述したように、フラッシングオイルを使う時はドレンボルトを外して抜いてから、新しいエンジンオイルを入れます。

しかし、すべて抜ききれるわけではありません。入れたフラッシングオイルは、どうしてもエンジンの内部に少量残ってしまいます。

そのため、新しいエンジンオイルを入れた時に残ったオイルが混ざってしまいます。混ざることで故障するわけではありませんが、エンジンオイル本来の性能が落ちる可能性があるのです。

落とした汚れが詰まりの原因になる

落とした汚れが詰まりの原因になる可能性があることも、注意点として挙げられます。

フラッシングオイルにはエンジン内部の汚れを剥がす役割がありますが、剥がれた汚れが流れ出ず、詰まってエンジンの故障につながるおそれがあるのです。

定期的にオイル交換をしている車なら故障の原因になるほど汚れが溜まらないため、それほど心配はありません。そのため、定期的にオイル交換をするなど、普段のメンテナンスも非常に大切です。

エンジンオイルがにじんでくる

エンジンオイルがにじむ可能性がある点も覚えておきましょう。

エンジンオイルが漏れないように各パーツの隙間にはパッキンが使われています。しかし、パッキンが劣化すると隙間ができてしまいます。その隙間を蓄積していた汚れが塞いでいた場合、洗浄すれば落ちるかもしれません。

洗浄により隙間ができ、エンジンオイルがにじむ可能性があるのです。にじんでしまったら、エンジンオイル添加剤で対処するとよいでしょう。

フィルター交換が必要になる

フラッシングオイルを使用した場合、オイルフィルターを交換する必要があります。なぜなら、浮かせた汚れがオイルフィルターに付着するからです。

汚れが付着したオイルフィルターは、汚れをろ過しにくくなります。オイルフィルターを交換しなければ、ろ過機能が正常に働かず、すぐにエンジンオイルが汚れてしまいます。そのため、オイルフィルターの交換も合わせて行いましょう。

どのような効果が得られる?

エンジンフラッシングをすると、どのような効果があるのか気になる方も多いでしょう。行えばエンジンの回転がスムーズになり、以下の効果が期待できます。

  • 燃費が上がる
  • 加速がよくなる
  • アイドリングが安定する
  • エンジンがかかりやすくなる

「最近エンジンのかかりが悪いな」「燃費が悪くなってきたな」と感じるのならエンジン内部の汚れが原因かもしれません。

フラッシングはあまり意味がない?

エンジンの回転がよくなることでさまざまな効果が期待できますが、エンジンフラッシングをしてもあまり効果を感じられない場合もあります。そもそも必須のメンテナンスでないため、意味がないと感じるケースもあるのです。

しかし、以下のような車によっては効果を実感できます。

  • 前回のオイル交換から何万kmも走行している
  • 走行距離が長い車なのに定期的にオイル交換していない

オイル交換ができていない車は特に効果を感じやすいでしょう。

フラッシングオイルの選び方は?

フラッシングオイルはどのようにして選べばよいのでしょうか。

選ぶ時は、新しく入れるエンジンオイルと同じメーカーの物を選びましょう。同じメーカーなら、エンジンオイルと混ざっても影響が少ないように成分が調整されています。

どうしてもフラッシングオイルは残るため、同じメーカーのものを使ってエンジンオイルの性能をできるだけ保ちましょう。

フラッシングオイルを使わなくてもフラッシングは可能

フラッシングオイルを使わなくても、以下の方法でエンジンフラッシングができます。

  1. 専用の機械を活用する
  2. 添加剤を使用する

それぞれ特徴があるため、ご自分の車にはどの方法が合っているか考えてみましょう。

専用の機械を活用する

専用の機械を使う方法です。オイル交換の際に専用の機械をつなぎ、薬剤を循環させるため、最も洗浄力が強い方法と言われています。ただし、ほかの方法と比べて時間・費用がかかるうえに、専用の機械がある店舗でしか作業できません。

ご自分の車は汚れがひどく高い洗浄力が必要なのか、見極める必要があります。

添加剤を使用する

エンジンオイル添加剤を使用する方法です。オイル交換の時に新しいエンジンオイルへ添加剤を入れるだけのため誰でも簡単に行えます。フラッシングオイルを使うよりも費用がかかりますが、時間はかかりません。

走行しながらゆっくりとエンジン内部の汚れを落とすため、効果は実感しにくい反面、エンジンへの負担も少ないです。

エンジンを綺麗な状態にしよう

フラッシングオイルを使うとエンジンが綺麗になり、回転がスムーズになります。そのため、燃費が良くなったりアイドリングが安定したりと嬉しい効果が期待できます。

使用時には、汚れによって詰まったり、エンジンオイルがにじんだりする場合があるため、注意しながら作業しましょう。ご自身の車に洗浄が必要かどうか見極めたうえで試してみてください。

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