使いきれずに余ったエンジンオイルの取り扱いに困ったことはありませんか?
カーショップなどで取り扱っているエンジンオイルは、3Lや4Lなど切りのよい数量で売られています。しかし、オイル交換で使われる数量は切りがよいとは限りません。そのため、使い切れずに余ったオイルの処理に困ることも。
この記事では、古いエンジンオイルの取り扱いについて解説しています。あわせてオイルを余らせない方法も解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
古いエンジンオイルは使っても大丈夫?
古いエンジンオイルといっても、新品未開封のオイルと開封済みのオイルでは、経年劣化に違いが出るため判断が分かれます。
そこで、新品未開封のオイルと開封済みのオイルについて、それぞれの特徴を解説します。
新品未開封のオイルの場合
新品未開封のオイルは、古くなっても問題もなく使うことが可能です。
ほとんどのエンジンオイルには使用期限や消費期限の表記がなく、明確な規定や規則がありません。
エンジンオイルは、開封さえしなければオイル成分が変質しないためです。保存状態にもよりますが、未開封であれば5〜10年ほどは使用可能です。
開封済みのオイルの場合
開封済みのオイルは、適切な保管方法で管理すれば、半年〜1年ほど使うことが可能です。高性能オイルは、開封後1〜2年経っても性能が保てると明記されているものも存在します。
ただし、一度開封したオイルは、水分やゴミなどが混入している可能性もあるため、できるだけ早めに使うのが良いでしょう。
古いエンジンオイルが劣化する理由
余ったエンジンオイルは適切に保管しなければ劣化が進み、品質が低下してしまいます。主に、エンジンオイルが劣化する原因は下記の2つが考えられます。
- 寒暖差による結露
- 空気に触れて酸化する
エンジンオイルを保管するなら、この2つに注意しましょう。ひとつずつ解説します。
寒暖差による結露
長期間エンジンオイルを保管する場合、オイルの性能を劣化させる水分は大敵です。水分が発生する主な原因は、季節や天候の変化で生じる寒暖差による結露です。
結露によって水分がオイルに混入すると、潤滑性能や防錆性能が低下し、オイルの性能が維持できません。さらに劣化したオイルは、エンジンにもダメージを与えるため廃棄処分するしか道はなくなります。
保管場所や室温、オイル缶の気密性など、長期保管する際の取り扱いには細心の注意が必要です。
空気に触れて酸化する
エンジンオイルが劣化するもうひとつの原因は「酸化」です。一度オイル缶を開封すれば、その時点で空気と触れることになるため、オイルの酸化が進みます。
酸化が進むと、エンジンオイルに重要な性能の一つである粘度が下がり、潤滑性能を維持できません。さらに潤滑性能が低下すれば油膜切れの原因となり、エンジンに大きなダメージを与えかねません。
オイル缶を開封する際は空気との接触は避けられないため、次項で紹介する保管方法を試してみてください。
古いエンジンオイルの保管方法
古いエンジンオイルが劣化する原因は、結露による水分混入・空気に触れることによる酸化です。それらを踏まえた、オイルを保管する最適な方法は下記の2つです。
- 寒暖差の少ない室内に保管する
- 缶とフタの間にラップを挟む
適切な保管方法を取り入れれば少しでも長持ちさせられるでしょう。それぞれ解説します。
寒暖差の少ない室内に保管する
オイルに水分が混入するのは、寒暖差による結露の発生が原因のため、一定の気温が保てる室内保管が良いでしょう。
ただし、直射日光が当たる場所は室内であっても寒暖差が大きくなるため、保管場所には適していません。
結露の発生を抑えるために、気温が常に20℃前後に保てる室内や、寒暖差が少ない冷暗所などに保管するのがおすすめです。絶対に雨さらしの屋外に放置して保管しないようにしましょう。
缶とフタの間にラップを挟む
一度開封したオイル缶も、きちんとフタをすれば大丈夫と思われがちです。しかし、一度でも開封すれば、フタの密封性は著しく低下してしまいます。
密封性を高めるために、オイル缶とフタの間にラップを挟んで保管しましょう。ラップによって空気の侵入を極力減らす事ができます。
オイルは空気と触れて酸化が進むため、なるべく空気に触れる機会を減らす工夫をしてオイルを保管しましょう。
エンジンオイルを余らせない賢いオイル交換方法
余ったエンジンオイルを保管する際、保管場所や保管方法など、様々なことに気を遣います。しかし、オイルが余らなければ保管場所などで困ることはありません。
下記ではエンジンオイルを余らせないオイル交換方法をご紹介します。
ボトルキープする
エンジンオイルのボトルキープとは、20Lなどのペール缶を購入してカーショップなどに保管してもらう方法です。
20Lのペール缶であれば、オイル交換4〜6回はできるため、当面オイルが余ることを気にする必要がありません。
特売のタイミングであれば、高性能オイルもリーズナブルに購入できるためコストパフォーマンスにも優れています。
量り売りを利用する
エンジンオイルの量り売りは、オイル交換で使用した数量分の売り切りになるため、リーズナブルでオイルも余りません。
そのため保管方法などで悩むこともなく、オイル缶などのゴミも出ないため安心です。ただし、地域や店舗によっては量り売りをしていなかったり、オイルの銘柄が限られていたりするので注意しましょう。
まとめ|定期的なオイル交換で解決!
古いエンジンオイルは保管場所を考えたり、保管方法などで頭を悩ませます。ただし、半年ごとなど、定期的なオイル交換をすることで劣化する前に使い切ることができます。
エンジンオイルを無駄なく使うためにも定期的にオイル交換をしましょう。