ロータリーエンジンのオイル交換をしたいけれど、どのオイルを選べばいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ロータリーエンジンにおすすめのオイルを紹介します。併せてロータリーエンジンの仕組みや特徴を解説するので、オイル選びの大切さがわかります。
ロータリーエンジンに最適なオイルを選べるようになりたい方は必見です。
目次
なぜロータリーエンジンはオイル選びが大切なのか
ロータリーエンジンは通常のエンジンと仕組みが異なるため、カーボンデポジットが発生しやすい特徴があります。
カーボンデポジットとは、ガソリンやエンジンオイルの燃えカスです。カーボンデポジットが溜まってしまうとエンジンの内部にこびりつき、故障に繋がります。
また、カーボンデポジットはヒートスポットの原因になるケースもあります。特定の部分が高温になるヒートスポットは、エンジントラブルを引き起こす可能性があるのです。
このように、カーボンデポジットはさまざまな悪影響を及ぼすため、ロータリーエンジンの場合は特にカーボンデポジットの出にくいオイルを選ぶのが大切です。
ロータリーエンジンのおすすめは“鉱物油”
エンジンオイルはベースオイルに添加物を加えて作られています。ベースオイルには鉱物油と化学合成油、そしてその2つをバランスよく配合した部分合成油の3種類にわけられます。
先ほどロータリーエンジンはカーボンデポジットが発生しやすいとお伝えしました。では、そもそもカーボンデポジットはなぜ発生するのでしょうか。
化学合成油はもともとサラサラのため、ポリマーを添加し、ドロドロしたエンジンオイルにしています。このポリマーが劣化すると、カーボンデポジットが発生するのです。その結果、エンジンオイルが本来の性能を発揮できなくなります。
鉱物油はもともとドロドロな性質があり、ポリマーの配合量は少ない傾向です。そのため、ロータリーエンジンにはカーボンデポジットが発生しにくい鉱物油がおすすめです。
ロータリーエンジンの仕組み
通常のエンジンはピストンが上下に動いてエンジンが作動し、エネルギーを生み出す仕組みになっています。それに対して、ロータリーエンジンは上下に動かず、ローターが回転してエネルギーが発生する仕組みです。
このように、エンジンの仕組みが異なるため、ロータリーエンジンには通常のエンジンにはないメリットやデメリットがたくさんあります。
ここでは、ロータリーエンジンに見られる4つのメリットと、3つのデメリットを紹介します。
ロータリーエンジンに見られる4つのメリット
ロータリーエンジンのメリットは、以下の4つが挙げられます。
- 構造がシンプル
- 小さくて軽い
- 高出力で加速がいい
- 独特のエンジン音がなる
ロータリーエンジンは通常のエンジンよりシンプルな構造で作られています。そのため、必要な部品が少ないのがメリットです。
また、構造がシンプルのため小さくて軽いにもかかわらず、出力が高く加速がよいのも特徴です。
そのほかにも、独特のエンジン音がなるため、その音に魅力を感じロータリーエンジンを選ぶ方もいるのではないでしょうか。
ロータリーエンジンに見られる3つのデメリット
ロータリーエンジンのデメリットには、以下のようなものがあります。
- エンジンオイルを消耗しやすい
- 燃費が悪い
- 故障しやすいためメンテナンス費用がかさむ
ロータリーエンジンは通常のエンジンよりも、エンジンオイルを消耗しやすい傾向です。
また、ロータリーエンジンは通常のエンジンより、車の加速時にガソリンを多く消費します。街乗りでは信号や交差点などで減速や加速を繰り返すため、決して燃費がよいとはいえません。
ほかにも、故障しやすいためメンテナンスに費用がかかるデメリットもあります。
ロータリーエンジンのオイルをきれいに保つコツ
ロータリーエンジンのオイルをきれいに保つには、2つのコツがあります。
- オイルクーラーを取りつける
- オイル交換の頻度を見直す
エンジンにストレスがかかると故障につながるため、エンジンオイルをきれいに保つように心がけましょう。
オイルクーラーを取りつける
エンジンオイルは高温になると劣化が進みます。特にロータリーエンジンはエンジンオイルの温度が上がりやすいため、冷やしてきれいな状態を保ちましょう。
そのために、オイルクーラーでエンジンオイルを冷やす方法があります。ただし、純正では1つしかオイルクーラーがついていないものもあるのです。
オイルクーラーを取りつければエンジンオイルをさらに冷やせるため、エンジンオイルの劣化を抑えられます。
オイル交換の頻度を見直す
ロータリーエンジンは通常のエンジンより、エンジンオイルの劣化が早いというデメリットがあると紹介しました。エンジンオイルをきれいに保つためにオイル交換を頻繁に行うとよいでしょう。
メーカーの推奨は5000km毎の交換となっています。しかし、実際にロータリーエンジンを搭載している車に乗っている方のなかには、3000kmで交換している人もいるようです。
高速道路をよく走るのか、街乗りが中心なのかによっても劣化のスピードが異なります。そのため、基本的には5000kmを目安に、エンジンへの負荷が高い場合は早めに交換するようにしましょう。
まとめ:ロータリーエンジンのオイルを選べるようになろう
ロータリーエンジンはエネルギーを発生させる仕組みが通常のエンジンと異なります。そのため、エンジンオイルが劣化し、カーボンデポジットが発生しやすい特徴があります。
これらは故障につながるので、ロータリーエンジンに合ったエンジンオイルを選び、エンジンオイルをきれいに保ちましょう。