安いエンジンオイルをホームセンターなどで見かけることがありますが、品質や性能に不安を感じることはありませんか。
この記事では、安いオイルと高いオイルの違いや、メリット・デメリットを解説しています。記事の後半では、オイル交換にかかるコストを抑えるための方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
安いエンジンオイルと高いエンジンオイルの違い
まずはじめに、安いエンジンオイルと高いエンジンオイルの違いを確認しましょう。
安いエンジンオイルと高いエンジンオイルの違いは、主に下記の3つです。
- ベースオイルの違い
- グレードの違い
- 添加剤の違い
ひとつずつ解説していきます。
ベースオイルの違い
エンジンオイルの価格を大きく左右するのは、ベースオイルです。ベースオイルは大別すると「鉱物油」「部分合成油」「化学合成油」の3種類。性能や価格は、鉱物油→部分合成油→化学合成油の順で高くなります。
安いエンジンオイルは、製造コストが低い鉱物油や部分合成油を使用している傾向です。
グレードの違い
エンジンオイルのグレードは、オイルの性能や品質を保証するための規格です。なかでもAPI規格は、グレードを示す表記として多く採用されていて、SAからSPまでのアルファベットで表記されます。
高いオイルは最新のSPグレードが多く採用され、対して安いオイルはSL〜SNグレードが多く採用されています。
添加剤の違い
エンジンオイルはベースオイルが8割、添加剤が2割ほどの割合で、添加剤の配合によってオイルの性能は大きく変わります。
高いエンジンオイルは、より高品質な添加剤が含まれているため、潤滑性能や耐摩耗性能などに優れています。安いエンジンオイルは、高いエンジンオイルに比べると、高品質な添加剤は多く含まれていません。
安いエンジンオイルのメリット
エンジンオイルの価格の違いがわかったところで、安いエンジンオイルのメリットを解説していきます。安いエンジンオイルを使うメリットは下記の2つです。
- メンテナンスコストが抑えられる
- 必ずしも品質が低いとは言えない
メンテナンスコストが抑えられる
車を長く使い続けるには、定期点検やオイル交換などのメンテナンスが欠かせません。そして、長年使用するほどオイル交換の回数が増え、メンテナンス費用もかさみます。
そのため、少しでもメンテナンス費用を抑える方法の一つとして、安いエンジンオイルを使うのが有効です。交換回数が増えれば増えるほどコスト削減になるでしょう。
必ずしも品質が低いわけではない
安いエンジンオイルは、品質や性能が劣ると思われがちです。しかし、最近はエンジンオイル自体の性能が向上しているため、安いエンジンオイルも品質が低いとは言い切れません。
ベースオイルも鉱物油だけではなく、部分合成油を使っていることもめずらしくありません。購入前に規格やベースオイルの確認をしておくと良いでしょう。
安いエンジンオイルのデメリット
安いエンジンオイルはメリットもありますが、デメリットもあります。
安いエンジンオイルを使うデメリットは下記の2つです。
- 交換サイクルが短くなりがち
- シビアコンディションには不向き
ひとつずつ解説します。
交換サイクルが短くなりがち
安いエンジンオイルは、高いエンジンオイルに比べると、どうしても性能が劣ります。とくに添加剤の量が少ないものが多く、オイルの劣化が早かったり、エンジンを保護する潤滑性能や清浄性能が高くありません。
そのため、交換サイクルを短くして、エンジンを保護するためのオイル性能をキープする必要があります。
シビアコンディションには不向き
シビアコンディションは、高速走行や短距離走行が多いなど、エンジンに相当の負担がかかる状態を指します。シビアコンディションの場合、エンジンを劣化や損傷から守るため、エンジンオイルには高い性能が求められます。
しかし、安いエンジンオイルには潤滑性能などが低いものもあり、必ずしもシビアコンディションに向いているとは言えません。
安くエンジンオイルを交換する方法
定期的に実施しなければならないオイル交換ですが、なるべくコストを抑えるに越したことはありません。安くエンジンオイル交換をする方法は、主に下記の3つです。
- 自分で交換する
- ボトルキープする
- メンテナンスパックを利用する
自分で交換する
カーショップなどでオイル交換をする場合、少なからず工賃がかかります。また、高額な商品をお勧めされることもあり、わずらわしさを感じることもあるでしょう。
その点、自分でオイル交換をすれば工賃がかからず、さらにお気に入りの安いエンジンオイルを選択することもできます。整備知識のある方におすすめの方法です。
ボトルキープする
一部のカーショップなどでは、リーズナブルにオイル交換ができる「ボトルキープ」を実施しています。エンジンオイルは、4Lの缶よりも20Lのペール缶、さらに200Lのドラム缶と、量が増えるほどリーズナブル。
同じエンジンオイルを使い続ける場合や、複数台所有しているのであればボトルキープがお得です。
メンテナンスパックを利用する
メンテナンスパックは、カーディーラーなどが点検とセットで、オイル交換・エレメント交換などをしてくれるサービスです。
定期点検で車の状態を確認してもらえる上に、点検時期になるとDMなどで連絡が来るため、オイル交換を忘れることもありません。
まとめ
安いエンジンオイルは、規格やグレード、粘度などを確認し、車の使い方を考慮して使えば問題ありません。使用目的に合ったエンジンオイルを選ぶのが大事です。車を長く愛用するなら、安くても性能の良いエンジンオイルを選びましょう。