潤滑油

ハイブリッド車はエンジンオイル交換がいらない⁉ガソリン車との違いや特徴を解説!

ハイブリッド車のエンジンオイルは交換が必要なのか、交換するならどんなオイルを使えば良いのかご存知でしょうか?

この記事では、ハイブリッド車のエンジンオイル交換や、オイルの特徴を解説しています。ハイブリッド車のエンジンオイルについて、正しい知識を得るためにも、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

ハイブリッド車用エンジンオイルの特徴

ハイブリッド車もガソリン車も、同じくエンジンを搭載していますが、エンジンに違いはあるのでしょうか?エンジンオイルに違いはあるのでしょうか?

ハイブリッド車用エンジンオイルの特徴は下記の3つです。

  • エンジンの温度が上がりにくい
  • ガソリン車より粘度が低い
  • エンジンオイルへの負担が大きい

ひとつずつ詳しく解説していきます。

エンジンの温度が上がりにくい

ハイブリッド車は、従来のエンジンとモーターを切り替えたり、同時に駆動したりしながら走行しています。

以前は、エンジンだけの駆動を時々モーターがサポートするのが主流でした。しかし、少しずつモーター駆動の割合が増え、エンジンの稼働時間は短くなっています。さらに、省燃費性を高めるため、エンジンを計画的に停止させるアイドリングストップも採用されるようになりました。

そのため、エンジンの温度が上がりにくくなっているのです。

ガソリン車用より粘度が低い

ハイブリッド車は、アイドリングストップを搭載しているため、油温が上がらない状態でもエンジンを掛けなければなりません。エンジンの温度が上がらない状態でエンジンを掛けることをドライスタートと呼びます。

粘度の高いオイルはドライスタートには適さず、エンジン各部に行き渡りづらいため、油膜切れなどのトラブルになりかねません。そのためハイブリッド車には、冷間始動性に優れ、流動性の高い低粘度のエンジンオイルが使われています。

エンジンオイルへの負担が大きい

ハイブリッド車は、エンジンのオン・オフを繰り返すため稼働時間が短く、エンジンやオイルの温度がなかなか上がりません。オイルの温度が上がらないと、潤滑や防錆など、オイルの性能が発揮されません。

さらに、エンジンの温度が上がりづらいと燃料が蒸発せず、オイルに燃料が混入して希釈・劣化が進みます。ハイブリッド車は、ガソリン車に比べるとエンジンの稼働時間は短いものの、エンジンオイルに掛かる負担は大きくなります。

ハイブリッド車のオイル交換時期の目安

ハイブリッド車は、エンジンの稼働時間が短いため、オイル交換の頻度は少なくても良いのではと思うかもしれません。しかし、水分や燃料の混入でオイルは確実に劣化していくため、交換時期の目安はつけておくと良いでしょう。

ハイブリッド車のエンジンオイル交換時期の目安は下記の2つです。

  • 走行距離で判断する
  • 使用期間で判断する

ひとつずつ解説します。

走行距離で判断する

オイル交換時期の目安として、最も一般的なのが走行距離で判断する方法です。車が走行した分だけオイルは汚れて劣化するため、オイル交換時期を把握しやすいメリットがあります。

メーカーが推奨しているオイル交換時期は、おおむね7,500〜15,000km。シビアコンディションに該当する場合は、さらに短いサイクルでのオイル交換が必要です。

使用期間で判断する

週末だけ使ったり近所への買い物など、短距離走行が多い場合、しばらくオイル交換をしなくても良いと思うかもしれません。しかし、走行距離が少なくても、空気中に含まれる水分がエンジンオイルに混入するため、劣化を促進してしまいます。

エンジンを保護するため、期間を決めて定期的にオイル交換をしなければなりません。

ハイブリッド車用エンジンオイルの選び方

ハイブリッド車は、ガソリン車と同様にエンジンを搭載していますが、作動状況や作動環境はそれぞれ異なります。

そのため、ハイブリッド車に適したエンジンオイルを選ぶ際には、ガソリン車と違う性能を確認しなければなりません。

ハイブリッド車用エンジンオイルの選び方は下記の2つです。

  • グレードで選ぶ
  • 粘度で選ぶ

グレードで選ぶ

エンジンのオン・オフを繰り返すハイブリッド車は、エンジンオイルの温度がなかなか上がりません。低温のままエンジンを回転させる、いわゆるドライスタートを頻繁に行うため、エンジンにもオイルにも負担がかかります。

さらに、油温が上がりづらく水分が蒸発しづらいため、錆の発生を招くこともありえます。ハイブリッド車に適したオイルは、低温流動性・酸化安定性・省燃費性能に優れたSNグレード以降を選ぶと良いでしょう。

低粘度オイルを選ぶ

ハイブリッド車のエンジンは温度が上がりにくく、油温が上がるまでに時間がかかります。エンジンのオン・オフも頻繁にあるため、エンジン各部にオイルが行き渡るまでに時間がかかり、摩耗の原因にもなりかねません。

そのため、ハイブリッド車には「0W-20」や「0W-16」などの、低粘度オイルが推奨されています。その他にも、低粘度オイルはエンジンの回転抵抗を減らしてくれるため、燃費の向上にも貢献してくれます。

まとめ

エンジンの稼働時間が短いハイブリッド車ですが、適切なタイミングでエンジンオイルを交換することが大切です。

燃費に優れたハイブリッド車のメリットを活かすため、定期的なオイル交換で省燃費性を維持しましょう。

関連記事

TOP