潤滑油

バイクのエンジンオイルに記載されているMBとは?選び方や交換方法を解説

「バイクのオイル交換をするためにエンジンオイルを購入したいけれど、どれを選べばいいかわからない」と考えている方も多いのではないでしょうか。エンジンオイルにMBと表記されていても、何を表すか検討もつかず悩んでいませんか。

そこで本記事では、MBは何を表しているのか解説します。バイクに合ったエンジンオイルを選んでオイル交換したい方は必見です。

バイクのエンジンオイルに記載されているMBとは

バイクのエンジンオイルに記載されているMBは、JASOによって定められたグレードの1つです。二輪車4サイクルエンジンオイルの規格であり、MAとMBにわけられています。

このグレードは、エンジンオイルのクラッチ摩耗特性を示しています。クラッチ摩耗特性とは、どのくらいクラッチが滑らないかを表したものです。MAよりもMBの方がクラッチ摩耗特性が低く、滑りやすいエンジンオイルとなっています。

MAはさらにMA1とMA2にわかれており、MA1の方が滑りやすくMA2の方が滑りにくい点が特徴です。MBは主に原動機付自転車やスクーター、MAは主に国産大型バイクやハーレーなどに使われるという点も特徴のひとつです。

バイクのエンジンオイルは滑りやすさだけではない

バイクのエンジンオイルは滑りやすさだけでわかれているわけではありません。ほかにも粘度やグレード、ベースオイルに違いがあり、エンジンオイルに記載されています。

これらはバイクのみならず自動車でも同じ基準が使われているものです。それぞれ詳しく解説します。

エンジンオイルの硬さを表す粘度

エンジンオイルの硬さを表す粘度は「〇W-〇〇」のように記載されています。〇には数字が入り、Wの前は低温時、後ろの数字は高温時の粘度を示します。

走行中はエンジンの温度が高くなるため、高温時の粘度が特に重要です。

粘度の数字が小さいほど柔らかいエンジンオイルです。抵抗が少ないため、燃費がよくなりやすい傾向にあります。反対に、硬いエンジンオイルは数字が大きい傾向です。抵抗が大きく、柔らかいものよりエンジンの保護性能が高いといえます。

性能によってわけられるグレード

エンジンオイルの性能によって、グレードがわけられています。どの機関で定められた規格に適合しているかにより、記載されているグレードが異なるため、確認してみましょう。

認知度が高い規格は、ガソリンエンジンに使われるAPI規格やILSAC規格、主にディーゼルエンジンで使われるJASO規格などがあります。これらの規格を満たしたエンジンオイルには、決められたグレードが記載されるのです。

グレードによって性能が異なるため、自身の車に合うエンジンオイルを選びましょう。

エンジンオイルの元となるベースオイル

エンジンオイルはベースオイルに添加剤を混ぜて作られています。元となるベースオイルは、3つの種類にわけられます。

  • 鉱物油
  • 全合成油
  • 部分合成油

鉱物油は、原油の重質分から不純物を取り除いて作られているベースオイルです。比較的リーズナブルな価格で購入できますが、ほかのベースオイルより性能は劣ります。

全合成油は原油から作られ、さまざまな工程を経てエンジンの潤滑に必要な成分を合成して作られます。ベースオイルの中で最も性能が良く、値段も高い点が特徴です。

部分合成油は、鉱物油と合成油をバランスよく配合したベースオイルで、鉱物油と合成油の特徴をあわせ持っています。

バイクのオイル交換は自分で出来る

バイクのオイル交換は、工具があれば自分でも出来ます。ここでは、バイクのエンジンオイルを交換する方法について説明します。

バイクに適切なエンジンオイルを選んで、自分でオイル交換してみましょう。

廃油処理パックを用意する

最初に、古いエンジンオイルを捨てるための廃油処理パックを準備します。

オイル交換する前に廃油処理パックを準備しなければ廃油が流れ出てしまい、周りが汚れてしまいます。流れ出た廃油は環境にもよくないため、必ず準備しましょう。

廃油処理パックを準備すると同時に、エンジンをかけてエンジンオイルを温めておくと効率的です。エンジンオイルは冷たいままだとドロドロしており、抜ききれない可能性があります。

古いエンジンオイルを抜く

用意が出来たらドレンボルトを緩め、古いエンジンオイルを抜きましょう。

ドレンボルト以外にフタがあるわけではないため、ドレンボルトを緩めるとそこからエンジンオイルが出てきます。緩める際はこぼさないように注意が必要です。

古いエンジンオイルが出てきたら、そのまま抜き切れるまで待ちましょう。

ドレンボルトを締める

ドレンパッキンを交換し、ドレンボルトを締めます。ドレンパッキンはすき間を埋める役割を果たすため、オイル交換ごとに新しいものへ交換するとよいでしょう。

ドレンボルトを締める際はトルクレンチを使用し、カチカチッと音がなるまで締めると緩すぎたり締めすぎたりしません。

新しいエンジンオイルを入れる

最後に、新しいエンジンオイルを入れます。エンジンオイルを入れる前に計量カップで必要な量を測り、注ぎます。

エンジンオイルをすべて注いだら、オイルレベルゲージで規定量のエンジンオイルが入っているか確認しましょう。オイルレベルゲージを閉めれば、オイル交換完了です。

まとめ|滑りやすいエンジンオイルならMB

バイクのエンジンオイルに記載されているMBやMAは、滑りやすさを表しています。クラッチが滑りやすくするならMBのエンジンオイルを選びましょう。

また、バイクのエンジンオイルはMAやMB以外にも粘度やグレード、ベースオイルなどによってわけられています。自分のバイクに合ったエンジンオイルを選んでください。

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