ZC33Sはスポーツモデルのため、オイルの銘柄や性能など、オイル選びは悩むのではないでしょうか。
適切なエンジンオイルを選ぶには、エンジンの特性を知る必要があります。
この記事では、ZC33Sに適したエンジンオイルの特徴について解説しています。 併せて、エンジン特性についても解説しているため、オイル選びの参考にしてください。
目次
ZC33S スイフトスポーツの特徴
ZC33S スイフトスポーツは、スズキから販売されているスイフトのスポーツモデルです。2017年にフルモデルチェンジして、4代目スイフトスポーツとして多くのユーザーから高評価を得ています。
ZC33Sの大きな特徴は下記の2つです。
- ダウンサイジング直噴ターボエンジン
- 先代モデルから120kgの軽量化
それぞれについて解説します。
1.ダウンサイジング直噴ターボエンジン
ZC33Sの排気量は、先代スイフトスポーツの1,6ℓから1,4ℓにダウンサイジングされました。排気量は小さくなりましたが、直噴エンジンとターボチャージャー装着のため、高出力と省燃費を実現しています。さらに、排気量が小さくなったため税金面でも有利となり、省燃費と併せてより経済的になりました。
直噴エンジンは、ターボ装着との相性が良いため、ダウンサイジングの力不足を感じさせません。ただ、製造コストが上昇するデメリットがあります。
2.先代モデルから120kgの軽量化
ボディ、エンジン、足回り、内装品など、徹底した軽量化で先代モデルから120kgの軽量化を実現しています。軽量化に大きく寄与している新プラットフォーム「HEARTECT」は、軽量化すると共に高剛性化にも貢献しています。
車両重量が1,0t未満の軽量化を達成したZC33Sは、スポーツモデルらしい動力性能を得たといえるでしょう。
ZC33S 直噴エンジンの特徴
ZC33Sに適したエンジンオイルを選ぶ際、搭載する直噴エンジンの特徴を理解し判断しなければなりません。なぜなら、エンジン特性に合わないオイルは、エンジンのパフォーマンスを発揮できないばかりか、損傷に至ることさえあるからです。
ZC33Sに搭載している直噴エンジンの大きな特徴は、下記の2つです。
- 効率的な燃焼で高出力と省燃費
- ススが発生しやすくオイルが汚れやすい
それぞれの特徴について解説します。
1.効率的な燃焼で高出力と省燃費
直噴エンジンの特性を理解するには、ポート噴射エンジンの特性との違いを知らなければなりません。
直噴エンジンとポート噴射エンジンの違いは、下表のとおりです。
直噴エンジン | ポート噴射エンジン | |
燃料噴射位置 | シリンダー内 | 吸気ポート |
耐ノッキング性能 | 高 | ー |
圧縮比 | ポート噴射エンジンより高い | ー |
空燃比 | 理論空燃比に近い | ばらつきがある |
直噴エンジンは、精密な燃料噴射制御と高圧縮比が可能なため、高出力化と省燃費性を両立しています。
2.ススが発生しやすくオイルが汚れやすい
直噴エンジンは、高出力や省燃費などのメリットばかりではありません。
燃焼室に直接噴射された燃料は、燃焼するまでの時間が短いため、燃えきらず局所的にススが発生します。エンジン内部に残ったススを洗浄するため、エンジンオイルが汚れやすくなるのは避けられません。
ポート噴射エンジンと比べ、直噴エンジンはエンジンオイルが汚れやすいため、洗浄性能の高いエンジンオイルが適しています。併せて、早めのオイル交換がよいでしょう。
ZC33S スイフトスポーツに求められるオイル性能
ZC33Sは、直噴エンジン・ターボチャージャー装着のスポーツモデルのため、高性能なエンジンオイルが適しています。
ZC33S スイフトスポーツに求められるオイル性能は下記の3つです。
- LSPI(低速異常燃焼)に対応している
- 洗浄性能に優れている
- 潤滑性能に優れている
それぞれについて解説していきます。
1.LSPI(低速異常燃焼)に対応している
直噴エンジンは、低速走行でアクセルを踏み込んだ時、わずかにノッキングが発生します。ノッキングは、エンジン各部に大きな負担がかかり、加速性を悪化させてしまうことも。ノッキングが頻発すれば、エンジンに大きな損傷を与えかねません。
そのため、エンジンオイルにはノッキングを減らす成分が含まれていることが望ましいでしょう。
2.洗浄性能に優れている
直噴エンジンは、燃焼時間が短いゆえにススが発生しやすいため、エンジン内部をオイルで洗浄しなければなりません。洗浄性能が低ければ、ススが堆積し油路を詰まらせ、焼き付きなどのトラブルの原因になりかねません。
エンジンオイルの洗浄性能は、ススなどを洗浄・拡散することで、エンジンの性能維持や耐久性向上に貢献しています。
3.潤滑性能に優れている
直噴エンジンは、ポート噴射エンジンと比べて圧縮比が高く、燃焼室内が高圧・高温に晒されます。燃焼室が高圧・高温になると、エンジン内の油膜の維持が難しくなり、エンジン損傷や破損などになりかねません。
そのため、油膜の形成・維持に優れている、潤滑性能に優れたエンジンオイルを選ぶのが望ましいでしょう。
まとめ|ZC33S スイフトスポーツにはLSPI対応オイルがおすすめ!
ZC33Sの直噴エンジンは、ススが発生しやすくエンジンオイルが汚れやすい特徴があります。 そのため、エンジン内の汚れを落としつつ、潤滑性能を維持することができるLSPI対応オイルが適しています。
LSPI対応オイルを選び、なおかつ定期的にオイル交換をして、ZC33Sを長く楽しんでみてはいかがでしょうか。