「エンジンオイルの粘度を一覧で見たい」「愛車に合った商品をパッと見つけたい」と思っている方は多いでしょう。この記事では、エンジンオイルの粘度を一覧で表示し、愛車に合う商品を簡単に見つけられるよう紹介します。
さらに、粘度を間違えてしまったらどうなるのかや、粘度以外のエンジンオイルの選び方など、気になる疑問についても解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
目次
エンジンオイルの粘度一覧
エンジンオイルの粘度には、2つの表記方式があります。
- シングルグレード
- マルチグレード
エンジンオイルの交換をしたことがない方にもわかりやすいように、それぞれの見方と特徴について一覧で紹介します。
シングルグレード
シングルグレードとは、パッケージに「SAE20」「SAE30」「SAE40」のように表示されるタイプです。使用できる範囲の狭さから、シングルグレードを指定している旧車や気温差が少ない地域で使われています。対応できる温度は以下のとおりです。
タイプ | 対応可能な気温 |
SAE20 | -15℃~15℃ |
SAE30 | +5℃~30℃ |
SAE40 | +5℃~45℃ |
SAE50 | +11℃~50℃ |
なお、SAEのあとに書かれた数字が大きくなるほど粘度が高いことを表しています。低い気温に対応していないため、冬は始動性が悪いです。
マルチグレード
マルチグレードは「5W-30」のように表記され、前半が低温時の粘度、後半が高温時の粘度を表しているタイプです。組み合わせに応じて、性能が変わるため適切な商品を選ぶことが重要です。低温粘度と高温粘度について見ていきましょう。
低温粘度
低温粘度は、どの程度の外気温に対応できるかがわかる指標です。数値別の対応可能な気温は以下の通りです。
低温での始動性 | 対応可能な気温 |
0W | -35℃ |
5W | -30℃ |
10W | -25℃ |
15W | -20℃ |
20W | -15℃ |
粘度が低いほど、対応の温度が低いため、寒い日でもエンジンの始動性がよくなります。特に冬場のエンジンが温まっていないときは、暖気が必要な場合も、粘度が低いと走行できるまでの時間が短縮されます。
高温粘度
高温粘度はシングルグレードの数値とリンクしています。エンジンが温まった状態での粘度を表しており、粘度が低いほど燃費性能がよいです。数値が大きいほど粘度が高く、油膜が厚くなるため、潤滑性能が高く保護されています。
一方、粘度が高いエンジンオイルは、燃費を悪化させてしまうデメリットがあります。高ければいいとせず、愛車に合った商品を選びましょう。
エンジンオイル粘度の選び方
エンジンオイルの粘度を選ぶときには以下の2点をチェックしましょう
- 新車充填時のエンジンオイル粘度を確認
- 年式や走行距離を意識する
それぞれ見ていきましょう。
新車充填時のエンジンオイル粘度を確認
エンジンオイルを交換する際は、愛車の取扱説明書を確認し、新車のときに入っていたエンジンオイルを確認しましょう。取扱説明書が見つけられない場合は、インターネットで車の型式を検索すると見つけられます。
エンジンオイルは車やバイクの性能を上げるために、自動車メーカーとオイルメーカーが共同で開発しています。そのためメーカーが推奨している粘度を使用するのが最適な性能を発揮する方法です。
年式や走行距離を意識する
年式が古くなっていたり走行距離が長くなっていたりすると、メーカー推奨の粘度を使用していても、性能が戻らなくなってしまいます。なぜなら、金属摩耗によって部品同士の隙間が大きくなっている可能性があるからです。
部品同士の隙間が大きくなっているエンジンには、粘度を1つ硬くするほうが、気密性能が上がります。年式や走行距離を意識して、粘度を変えるようにしましょう。逆に新車時より粘度の柔らかいものを使用するのは、避けたほうが無難です。
エンジンオイル粘度一覧についてよくある質問
エンジンオイル粘度一覧に関して、よくある質問について紹介します。
- Q1:エンジンオイルの粘度を間違えるとどうなるの?
- Q2:エンジンオイルの選び方は粘度以外にもあるの?
それぞれ回答します。
Q.1:エンジンオイルの粘度を間違えるとどうなるの?
メーカー推奨以外の粘度を使用すると、燃費の悪化につながります。メーカー推奨の粘度よりも低いエンジンオイルは故障やトラブルの元です。なぜなら、粘度によって潤滑作用や密閉作用などの性能が変化するためです。
特に愛車の取扱説明書に「推奨」ではなく「適合」と書かれている粘度のエンジンオイルを使用すると、燃費が悪化します。エンジンが壊れることなく使用できますが、なるべくメーカー指定のオイルを使用しましょう。
Q.2:エンジンオイルの選び方は粘度以外にもあるの?
エンジンオイルを選ぶときは粘度だけでなく、ベースオイルも選びましょう。ベースオイルはエンジンオイルの約8割を占めているため、性能に大きな影響を与えるためです。
ベースオイルは、合成油・部分合成油・鉱物油の順番で高精度です。粘度と同様にメーカー推奨のオイルがどのベースオイルを使用しているかチェックしておきましょう。ベースオイルについて詳しく知りたい方はこちらをチェックしてください。
【エンジンオイルはベースオイルで決まる!】ベースオイルの種類を解説!
まとめ|適正な粘度のエンジンオイルを選んで燃費よく愛車に乗ろう
この記事では、エンジンオイルの粘度を一覧にして紹介しました。エンジンオイルの粘度には2つの表記方式があり、シングルグレードとマルチグレードと呼ばれてます。
愛車のエンジンオイルを交換する際は、自動車取扱説明書を確認して適切な粘度のものを入れるようにしましょう。