潤滑油

バイク用エンジンオイルの選び方を解説!6つのポイントから確認しよう

バイク用エンジンオイルの違いを知り、適切なものを選びたいとお悩みの方も多いのではないでしょうか。もちろん、指定のエンジンオイルを選べば間違いありませんが、状況に合わせてカスタムしたい方もいるはずです。

そこで本記事では、バイク用のエンジンオイルの選び方を6つのポイントにわけて紹介します。使用状況や季節に合わせたエンジンオイルを選べるようになりたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

バイク用エンジンオイルの選び方

基本的には、取扱説明書に記載されているエンジンオイルを選べば問題なく使用できます。しかし、バイクの走行状況や気温によって、エンジンオイルをカスタマイズしたいと考える方も多いでしょう。

そのような場合、適切なバイク用エンジンオイルを選ぶためには、以下のポイントに注意を払う必要があります。

  • エンジン構造
  • JASO規格
  • ベースオイル
  • 粘度
  • API規格
  • 保存期間

それぞれの項目を詳しく解説していきます。

エンジン構造

バイクのエンジンには、2ストロークエンジンと4ストロークエンジンの2種類があります。それぞれエンジンの構造が異なるため、対応しているエンジンオイルも違います。

また、4ストロークエンジンの場合は定期的なエンジンオイル交換が必要です。一方、2ストロークエンジンの場合は、エンジンオイルを直接燃焼させる特殊な仕組みのため、定期的にエンジンオイルを補充しなければなりません。

また、マニュアル・トランスミッション(MT)車はエンジンオイルとミッションオイルを共有している点もバイクに見られるエンジン構造の特徴です。

JASO規格

4ストロークエンジンの場合、JASO規格によって摩耗係数が細かく定められています。

MA(MA1、MA2)摩耗耐性が高くクラッチが滑りにくいエンジンオイル。MT車に使用される。
MB耐性が低く、クラッチが滑りやすいエンジンオイル。スクーターによく使用される。

2ストロークエンジンではJASO規格によって、以下の種類にわけられています。

FB洗浄力や潤滑性が優れているもの。
FCFBよりも排ガスに含まれる煙が出にくいもの。
FDFCよりもエンジン高温時の洗浄力が高いもの。

上記のように、エンジンオイルは規格が定められており、それぞれ特性が異なります。バイクのエンジンオイルを選ぶ際は、これらの中から、対応している規格以上の品質を持つものを選ぶ必要があるのです。

ベースオイル

ベースオイルは、以下の3つにわけられます。

  • 鉱物油
  • 化学合成油
  • 部分合成油

鉱物油は、一般的な用途では問題なく使える性能ですが、化学合成油や部分合成油よりも劣ります。性能が劣る分、価格も低い傾向があるため、安価でエンジンオイルを交換できるでしょう。

化学合成油は、全合成油とも呼ばれ、ベースオイルの中では最も性能が高い種類です。性能が高いぶん価格も高いという特徴もあります。サーキット走行するなど、高い性能のオイルが必要な場合は化学合成油がおすすめです。

部分合成油は、鉱物油と化学合成油をバランスよく配合したベースオイルです。それぞれのよさを持ち合わせており、性能と価格を両立しています。コストパフォーマンスに優れたものが必要な方は、部分合成油を検討するのもよいでしょう。

粘度

バイク用エンジンオイルは、マルチグレードとシングルグレードの2種類で粘度が表されます。

マルチグレードとは、現在広く使用されているグレードです。「5W-30」のように数字と英字で表され、Wの前は低温時の粘度、ハイフンの後は高温時の粘度を示します。

シングルグレードとは、少し前までよく使われていたグレードです。「SAE30」のように、数字が1つしかないのが特徴です。この数字は高温時の粘度を示します。旧車やハーレーなどでシングルグレードを指定されるケースがあります。

粘度も車の性能に影響を与えるため、使用用途や使用時期に合わせて選びましょう。

API規格

API規格はSとA~Pの2つのアルファベットを組み合わせて表される規格です。2020年に追加された「SP」が最も性能の高いエンジンオイルであり、厳しい基準をクリアしています。

API規格は13段階にわけられており、エンジンの排気量や車体の大きさによって、適切なグレードが異なります。

保存期間

エンジンオイルを選ぶ際には、保存期間にも注意が必要です。

一般的に、バイク用エンジンオイルには使用期限が記載されていない場合がほとんどです。エンジンオイルには酸化防止剤が含まれており、過酷なエンジン内環境においても、すぐに劣化することはありません。しかし、完全に酸化を防ぐことは不可能であり、時間が経てば経つほど劣化します。

大量のエンジンオイルを一度に使い切る場合は問題ありませんが、自分で交換する場合は注意が必要です。一度開封したエンジンオイルは、できるだけ早めに使用しましょう。

また、未開封であっても長期間経過したオイルは劣化し、その品質を保証できなくなります。そのため、新しいオイルを購入することをおすすめします。

まとめ|バイク用エンジンオイルの選び方を知ろう

バイク用エンジンオイルの選び方には、さまざまなポイントがあります。エンジンオイルに記載されている記号が何を表すのかを理解できれば、カスタマイズが可能です。

まずは、指定オイルを基準に気になる性能を1つだけグレードアップするなど、少しずつ変えてみましょう。自分好みのエンジンオイルに出会える第一歩になります。

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