電気自動車は、電気の力を利用して走行する環境に配慮した車です。環境意識の高まりや技術革新によって、急速に普及しています。ガソリン車と比較して、CO2を排出しない点や、維持費が低いとして注目されています。一方、車両価格の高さや充電にかかる時間などのデメリットもあり、購入を迷う方も多いでしょう。
今後、日本では電気自動車へシフトしていく可能性があります。この記事を読んで、ガソリン車に加え電気自動車の選択肢も検討するきっかけにしてください。
目次
電気自動車とは

電気自動車とは、EVやBEVとも呼ばれ、ガソリンではなく電気を100%使って走る車を指します。ガソリン車はガソリンがエンジンを回転させる仕組みですが、電気自動車は電気がモーターを回転させる仕組みです。
燃料を補給する際は、ガソリンスタンドではなく自宅の充電設備または充電ステーションへ行ってバッテリーに電気を充電します。不足していると言われていましたが、近年は日本政府の取り組みでインフラの拡充や補助金が適用されるなど、普及が進んでいます。
電気自動車のメリット3選

注目を集めている電気自動車には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、特に重要な3つのメリットについて紹介します。
①維持費が抑えられる
電気自動車は、ガソリン車に比べて維持費にかかるコストを抑えられます。なぜなら、ガソリン代よりも、電気を充電するためにかかる費用が低いためです。加えて、エンジンを積んでいないためオイルやフィルターなどのエンジン関連部品を交換する手間や費用がかかりません。
また、環境に配慮されているという点から税金も優遇されます。自治体によってはさらに税金が抑えられる場合もあります。
②排出ガスが出ない
電気自動車は電気を使用しモーターを回転させて走行するため、ガソリン車のように排出ガスを出しません。ガソリン車を運転する際には、CO2をはじめ、炭化水素や窒素酸化物などを含む排気ガスを排出してしまうデメリットがあります。
化石燃料を使わず、太陽光発電のように再生可能エネルギーを利用できるため、環境問題を解決する糸口の一つになるでしょう。
③自宅で燃料補給ができる
自宅に充電器を設置すれば、外出せずに燃料を補給できます。食事や睡眠の間に充電できるため、燃料補給のためにわざわざ時間を取る必要がありません。
自宅に設置できる設備は、以下の3つです。
タイプ | 特徴 |
コンセントタイプ | 狭い充電スペースでも設置可能で安価 |
スタンドタイプ | 駐車場と建物が離れていても設置できる |
V2Hタイプ | 非常時に電気自動車に充電されている電気を家庭で使用できる |
なお、充電設備にかかる費用は補助金の対象になる場合があります。自治体や充電設備によって補助金額や条件が異なるため、購入時は事前に確認しましょう。
電気自動車のデメリット2選

電気自動車にはメリットが多いように感じますが、デメリットはないのでしょうか。ここでは、電気自動車のデメリットを2つ紹介します。
①車両価格が高い
電気自動車は高性能なため、車両価格が高いというデメリットがあります。ただし、車両価格には補助金が適用されます。以下は補助金を適用した場合の車両価格の比較です。
車両本体価格 | 補助金適用後の車両価格 (東京都在住の場合) | |
日産リーフ (電気自動車) | 408万1,000円~ | 248万2,500円 |
日産ノート (ガソリン車) | 229万9,000円 | ー |
(補助金適用後の車両価格の内訳:車両本体価格ー国の補助金85万円ーエコカー減税4万8,500円ー自治体の補助金70万円)
2024年度の国からの補助金であるCEV補助金は、普通車なら最大85万円、軽自動車なら最大55万円受け取れます。ただし、補助金の金額や対象車種、交付条件などは毎年更新されるため注意が必要です。
地方自治体によっては追加で補助金を受け取れる場合もあるため、事前に確認しましょう。
②充電に時間がかかる
ガソリン車が給油に数分しかかからないのに対して、電気自動車は充電するために普通充電で7~8時間、急速充電で30分程度時間がかかります。
普通充電器は自宅や職場など、多くの時間を過ごす場所に設置される充電器で、バッテリーを傷めずにゆっくり充電します。急速充電器は商業施設やSA・PAなど外出先に多く設置されている充電器で、短時間で充電が可能です。
ただし、給油の際は車のそばにいる必要がありますが、充電にかかる時間は自由に使えます。有効に使えば、充電にかかる時間は気にならない方が多いでしょう。
電気自動車はますます進化予定

電気自動車は、今後ますます進化するでしょう。なぜなら、2025年2月現在、EVの航続距離を伸ばすと言われている全固体電池の開発が進んでいるからです。加えて、ダイハツ・トヨタ・スズキの3社が開発しているEV軽商用車が2025年度中に発売されることが発表されました。
日本政府も2035年までに新車販売車を100%電動車にするという目標を掲げているため、ガソリン車から電気自動車へシフトしていく可能性があるでしょう。
電気自動車で環境にやさしくドライブを楽しもう

この記事では電気自動車の特徴やメリット・デメリットについてまとめました。電気自動車は電気を100%使用して走行する車で、環境にやさしいというメリットがあります。維持費を抑えられる点や自宅での燃料補給ができるところも魅力的でしょう。
一方、車両価格の高さや充電に時間がかかるなどのデメリットもあります。デメリットを改善すべく、多くの自動車メーカーが開発を進めています。日本政府が電気自動車へシフトするためのかじ取りをしていることもあり、今後はガソリン車からEVへシフトしていくでしょう。